当館でも所蔵が揃っておらず、不正確かと存じますが、確認できた内容を回答いたします。
また、当館の事務用参考資料の、コピーと手書きで作成された『「少女の友」目次』によると
「露子と竹坊」というタイトルは、1巻1号(明治41年2月号)~4号(明治41年5月号)までです。
ただし、1巻5号(明治41年6月号)以降も、竹久夢二の作品は掲載されており、
各回ともタイトルが違っていますが、登場人物が、露子と竹坊です。
毎回見開き2ページ程度の作品で、ジャンルを示すものとして、タイトルに冠しているのは「ゑとぎ(えとぎ)」
各ページの3分の2ほどが絵、3分の1が文章です。2巻10号、12号、3巻9号以降は絵と文章が半分ずつ。
以下は、当館所蔵分で確認できた作品になります。巻号、該当ページ、タイトル、作者、カラーなどの順で記載します。
1巻3号(4月号) p6-7 ゑとぎ『露子と武坊(3)』夢二 (モノクロ記事)
1巻9号(10月号) p8-9 ゑとぎ『月の歌』夢二画 草水記 (絵が単色赤、文章は黒)
1巻11号(12月号) p6-7 ゑとぎ『武坊展覧会』夢二画 草水記 (絵が単色青、文章は黒)
(画家も著者も別:2巻1号(1月号) p6-7 ゑとぎ『エスの手袋』龍子画 湘雨記 (絵が単色緑、文章は黒))
2巻5号(4月号) p6-7 ゑとぎ『活人画の真似』夢二画 湘雨記 (絵が単色赤、文章は黒)
2巻10号(9月号) p6-7 ゑとぎ『鸚鵡の言つげ』竹久夢二 (絵が単色青、文章は黒、目次には”ゑとぎ”の記載があるが、本文にはなし)
2巻12号(10月号) p6-7 ゑとぎ『歌の会』竹久夢二 (絵が単色赤、文章は黒)
2巻13号(11月号) p6-7 ゑとぎ『野球(ベースボール)』竹久夢二 (絵が単色オレンジ、文章は黒)
3巻1号(1月号) p4-5 ゑとぎ『旅行中年始の礼を缺く』竹久夢二 (絵のみ単色紺、絵の中にタイトル、タケオ、ツユの文字)
3巻2号(2月号) p4-5 ゑとぎ『泣き笑』竹久夢二 (絵が単色紺、文章は黒)登場人物がレン坊と犬、猫のみだが、同シリーズ
3巻3号(3月号) p6-7 ゑとぎ『動物園』竹久夢二 (絵が単色オレンジ、文章は黒)
(春の増刊号のため、夢二の作品は絵画「ゆびきり」:3巻4号)
3巻5号(4月号) p6-7 ゑとぎ『一チ二イ』竹久夢二 (絵が単色紺、文章は黒)登場人物は武坊とレン坊、露子はいない
3巻9号(8月号) p4-5 ゑとぎ『足跡』竹久夢二 (絵が単色赤、文章は黒)
3巻10号(9月号) p6-7 ゑとぎ『印度人』竹久夢二 (絵が単色緑、文章は黒)
(秋の増刊号のため、夢二の作品はスケッチ「うばが家」:3巻11号)
3巻12号(10月号) p4-5 ゑとぎ『最初の涙』竹久夢二 (絵が単色赤、文章は黒)
3巻13号(11月号) p4-5 ゑとぎ『空中飛行機』竹久夢二 (絵が単色赤、文章は黒)
3巻14号(12月号) p4-5 ゑとぎ『紙の初雪』竹久夢二 (絵が単色緑、文章は黒)
また、4巻1号(明治44年1月)から4巻6号までの竹久夢二連載は『流人スケッチ』、4巻7号からは『行人スケッチ』になっています。
『少女の友』の1巻1号の所蔵館ですが、国立国会図書館のほか、都立図書館やNACSIS-Webcatによる大学図書館等の所蔵は確認できませんでした。
可能性として、少女系の雑誌を収集している菊陽町図書館があります。リストをHPに掲載しておられますが、所蔵の巻号は不明です。所蔵しておられるか、問い合わせが可能なようです。メールで受け付けているそうです。『少女の友』に関しては594冊推定刊行に対して、380冊所蔵しておられるそうです。くわしくは、HPをご参照ください。
http://www.kikuyo-lib.jp/hp/08_menu.html
参考資料:『少女の友』(実業の日本社 1908.4~),
参考資料:菊陽町図書館所蔵「少女雑誌」リスト(2012/7/3現在), (ホームページ:http://www.kikuyo-lib.jp/hp/08_menu.htm)
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