◎事前調査事項欄に挙げておられる『日本立法資料全集 別巻348 治罪法・明治刑事訴訟法・大正刑事訴訟法 文献立法資料総目録』(信山社 2007.5)【個人貸出不可】について紹介します。
「はしがき」によればこの目録は、国立国会図書館、法務図書館、内閣文庫、大蔵省文庫、最高裁判所図書館、日本弁護士会図書館、早稲田大学図書館、慶應義塾大学図書館、國学院大学図書館、穂積陳重・重遠関係文書の蔵書から各法の立法経過資料および註釈書・講義録等の文献類を、各図書館の蔵書目録や図書カードを基にして抽出・作成したものです。
大正刑事訴訟法に関してはp.169-227に記載があります。
p.171-211「(1)大正刑事訴訟法に関する文献目録」(大正11年から昭和23年まで)全289件の文献リスト
p.211-227「(2)大正刑事訴訟法に関する制定関係資料」上記(1)のうち立法資料117件のリスト
リストには分類、著者、書名、発行年月日、出版地・出版社、形態、所蔵図書館の記述があります。
(1)には当館所蔵の大正刑事訴訟法に関する文献もあります。当館の蔵書については大阪府立図書館蔵書検索で件名(テーマ)に「刑事訴訟法」と入力して検索後、出版年(昇順)で並べ替えをしてください。出版年の古い順に1889年の出版物から検索結果が表示できますのでご確認ください。
◎この他、大正刑事訴訟法の成立に関して参考になりそうな当館所蔵資料を紹介します。
『刑事控訴立法史の研究』(後藤昭/著 成文堂 1987.5)
p.161-327第三編「我が国における刑事控訴立法史」の中で、p.213-240第四章「大正五年案」、p.241-260第五章「大正刑事訴訟法」があり、大正五年案、七年案、十年案などの立案の経緯や内容、審議過程などが書かれています。
『刑事訴訟法の歴史的分析』(小田中聡樹/著 日本評論社 1976)
p.92-465第二篇「大正刑事訴訟法の歴史的意義」の中で制定過程を中心として、明治刑事訴訟法の構造から明治三四年案以降の案の構造、作成・審議過程など詳しく書かれています。本書は「大正刑事訴訟法の歴史的意義(一)~(四)」(『東京都立大学法学会雑誌』7(2),8(1)(2),9(1) 1967-1968)、「刑事訴訟法の歴史的分析(一)」(『刑法雑誌』17(1・2) 1970)等を収録したものです。
「公判前身柄拘束制度の歴史的考察――治罪法から大正刑事訴訟法まで」(松田正照/著『早稲田大学大学院法研論集』131 2009.9 p.251-269)
p.256-258二「大正刑事訴訟法における身柄拘束制度」1「大正刑事訴訟法の制定過程における議論」の中で(1)改正案(2)帝国議会における審議についての記載があります。
◎また、KAKEN(科学研究費補助金データベース)でキーワード「大正刑事訴訟法」を検索すると、次の研究課題がヒットします。
「刑事訴訟法の生成と発展」(田中 開 2002年度~2004年度)
http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/14320022
参考資料:『日本立法資料全集 別巻348 治罪法・明治刑事訴訟法・大正刑事訴訟法 文献立法資料総目録』(信山社 2007.5)(ページ:169-227),
参考資料:『刑事控訴立法史の研究』(後藤昭/著 成文堂 1987.5)(ページ:161-327),
参考資料:『刑事訴訟法の歴史的分析』(小田中聡樹/著 日本評論社 1976)(ページ:92-465),
参考資料:『法研論集 131』(早稲田大学大学院法学研究科 2009.9)(ページ:251-269),
参考資料:KAKEN(科学研究費補助金データベース)「刑事訴訟法の生成と発展」(田中 開 2002年度~2004年度)(2012/5/22現在), (ホームページ:http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/14320022)
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