Quantcast
Channel: レファレンス協同データベース
Viewing all articles
Browse latest Browse all 148274

歌舞伎の舞台で吉原の遊廓の中に桜並木が登場するが、江戸時代にはあったの?(東京都江戸東京博物館 図書室)

$
0
0
 『助六所縁江戸桜』や『籠釣瓶花街酔醒』などに登場する吉原の桜は、実際に江戸時代にもあったのでしょうか?  浮世絵等にも描かれているように、江戸時代、吉原の桜は名物となっていました。しかし、それは移植された桜の木でした。毎年三月一日に仲の町の通りに植え込み(二月下旬頃から根付きのまま移し植えて開花の時期を三月一日と三日の紋日に合わせて、客寄せの催しとしたとの説もあり)、下草に山吹を添え、青竹の竹垣をめぐらし、中に雪洞を立てたのです。  『江戸名所花暦』によると葉桜になっても見物客は絶えなかった様ですが、散った桜の木は抜かれ、翌年また植えられました。江戸中期ごろに始まったと考えられます。 参考資料:『江戸名所花暦』(岡山鳥著 長谷川雪旦画 今井金吾校注 八坂書房 昭和54年 2913 / 015 /079 p.34-38), 参考資料:『図説浮世絵に見る江戸吉原』(藤原千恵子、佐藤要人監修 銀河社編 河出書房新社 平成11年 7218/ 373/099 p.82-83), 参考資料:『江戸吉原誌』(興津要著 作品社 昭和59年 3849 / 002 /084 p.86-88), 参考資料:『日本史おもしろ百貨店 江戸と江戸ッ子』(秋山忠彌著 新人物往来社 昭和58年 2100/314/83 p.167), 参考資料:『随筆百花苑 第12巻 花街篇』(森銑三他編 中央公論社 昭和59年 0810/13/12-S00 p.71), 備考:歌舞伎座「江戸食文化紀行」  http://www.kabuki-za.com/syoku/2/no129.html (2010/10/24確認)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 148274

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>