・『漢字百科大事典』( 佐藤喜代治ほか編集.明治書院,1996 )
・昭和21年11月16日付官報号外
回答プロセス:①国立国会図書館「リサーチ・ナビ」にて、「外国、地名、漢字表記」をキーワードに検索。
<西洋の人名・地名の漢字表記>
( http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-101092.php )
に外来語の漢字表記についての参考資料が何件か挙げられている。
その中で、当館に所蔵のある資料を確認。
◇『あて字用例辞典 : 名作にみる日本語表記のたのしみ』
( 杉本つとむ編.雄山閣出版, 1994 )
P.486に「あて字文化の終焉-明治以降-」という項目があるが、
外国地名を漢字からカタカナ表記にした時期の明確な記述はない。
ちなみに、動植物名のあて字については、
「昭和にまで、かなり一般的であったが、敗戦後は消滅させられた」
との記述あり。
◇『漢字百科大事典』( 佐藤喜代治ほか編集.明治書院,1996 )
P.130「外来語の漢字」の項目に以下の記述あり。
「外来語を書くのに漢字を使わなくなる傾向は大正以後で、これは新しい
外来語が急速に増加し、それが片仮名で書かれたということが関係している。
第二次世界大戦後は、特殊なものを除いて、外来語漢字表記の習慣は
なくなってしまった。外国の人名地名の表記における漢字使用も、外来語の
場合とほぼ同様の傾向をたどっている。」
②一般書をブラウジングして、以下の図書をピックアップ。
『現代漢字の世界』( 田島優著.朝倉書店,2008 )
昭和21年11月16日付官報号外において、
「外国の地名・人名はかな書きにする」、「外来語はかな書きにする」
という告示があった事を、実際の官報の記事を掲載し、紹介している。
また、P.11「外国の人名や地名、外来語の仮名表記化」にて、上記の
告示について解説している。
参考資料:『あて字用例辞典 : 名作にみる日本語表記のたのしみ』, (杉本つとむ編.雄山閣出版, 1994)
参考資料:『漢字百科大事典』, (佐藤喜代治ほか編集.明治書院,1996)
参考資料:『現代漢字の世界』, (田島優著.朝倉書店,2008)
参考資料:<国立国会図書館リサーチナビ 西洋の人名・地名の漢字表記>( http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-101092.php ),
備考:外国地名を漢字からカタカナ表記に切り替えた時期が判明しただけではなく。
根拠となる昭和21年11月16日付官報号外に辿り着くことができた。
普段から様々な事典辞書の特徴を把握し、その資料の強みを活かせるようにしておく。
長澤雅男, 石黒祐子共著『新版 情報源としてのレファレンスブックス』(日本図書館協会, 2004.)
などの基本的なレファレンスブックは身近に携帯する。
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