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昭和34年の年賀切手「鯛えびす」の図案決定の背景や、そのときの報道等について書かれた資料は? 「鯛えびす」は高松の郷土玩具である嫁入り人形の一種。なお、年賀切手は、年末に各地の郷土玩具を題材として発行するのが慣例となっている。(香川県立図書館)

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<年賀切手「鯛えびす」の図案の元が何か等について> 次のブログの記述が参考になると思われる。 ・「高松の鯛えびす」(「郵便学者・内藤陽介のブログ」)    http://yosukenaito.blog40.fc2.com/blog-entry-1233.html     なお、このブログの情報により、次の図書に「鯛えびす」についての詳細な記述がありそうだが、     当館所蔵なし。      ・年賀切手 解説・戦後記念切手 内藤陽介/著 日本郵趣出版 2008.12 当館所蔵資料では、次の所蔵あり。 ・年賀状の戦後史 角川oneテーマ21 内藤陽介/〔著〕 角川書店 2011.11   ※p.86-88「消えゆく郷土玩具の記録として」の項に、年賀切手「鯛えびす」について、次のような内容あり。     ・高松地方の「嫁入り人形」は、もともとは、土を型抜きして日干しにし、胡粉で彩色した素朴なもので、      題材としては、鯛えびすとちん鯛が好まれた。     ・切手が発行された昭和33年の時点では、高松市栗林町の宮内フサ(当時74歳)が作るのみとなっていた。      なお、当時の宮内が作っていた人形は、破損を防ぎ、軽量化を図るため、土製ではなく、張子のものである。 ・香川年鑑 昭和35年 四国新聞社/編 四国新聞社 1959.11   ※p.334「郷土玩具」の項に次の記述あり。     ・「土づくりはこわれやすいので、切手図案に選ばれたきっかけに、ハリコ作りに改められ、かえってよろこばれている。」 ・四国逓信百話 逓信協会四国郵政局支部/編 逓信協会四国郵政局支部 1972.7 K693.2   ※「四国ゆかりの郵便切手」の項に次の2つの情報あり。     ・p.420-421「鯛えびす」の項に次の記事あり。       「昭和34年新年にちなむ五円切手の”鯛えびす”は、讃岐の郷土人形を代表するものからとっている。人形の製作者は宮内フサさん(八八)・・・。鯛はめでたいに通じ、縁起のよいさかな、えびす神も鯛には縁が深いが、新年にふさわしいものばかりである。」          ・「四国ゆかりの郵便切手」の表p.423に次の内容あり。       ◇新年用切手 五円郵便切手         発行年月日:昭和33年12月20日         意匠刷色など:鯛えびす(昭和34年新年用)赤、赤味黄、青、黒 <年賀切手「鯛えびす」発行当時の報道等について> ・香川年鑑 昭和35年 四国新聞社/編 四国新聞社 1959.11   ※p.334-335「郷土玩具」の項に次のような内容あり。     ・昭和34年の年賀五円切手(1500万枚発行)図案に選定されたタイモチエビスの人形は、      高松の郷土玩具、嫁入り人形の一種。     ・現在の作者宮内フサは、父梶川政吉から人形作りを習い今日に至っており、伝統郷土玩具ただ一人の作者である。     ・お年玉切手の図案になって、全世界に知られたこのタイモチエビスの人形の作者として、      宮内フサは、松山郵便局長、国東高松市長に表彰された。     ・昭和33年12月20日に、タイエビス切手発売記念に、高松郵便局が一週間三越で、高松郷土人形展を開催し、局員が出張し、記念スタンプを押した。     ・昭和34年1月15日、通町 中村正三郎邸で、宮内フサのタイエビス切手図案採択を歓び、郷土玩具研究会が開催された。     ・昭和34年2月28日 香川県郵趣連盟 島田英士会長ら会員が、宮内フサの栗林町の仕事場でお祝いの集会を開いた。その時郷土玩具研究家加藤増夫も招待された。記念品を贈呈し、一同で記念撮影をした、とのこと。     ・昭和34年5月4,5日 甲府市で開催された全国郷土玩具友の会第1回全国大会で、宮内フサの功労に対し、表彰状と記念品が贈られた。     ・切手図案になったタイモチエビス人形は、高松郷土玩具製作者、大崎豊五郎、久保衛、乃村定一らがそれぞれ新作のタイモチエビス人形を売り出し好評を博した。 <その他> 他にも、 次の資料を確認したが、年賀切手「鯛えびす」の図案の元が何か、等についての記述は見当たらなかった。 ・近代香川の人物譜 菊池寛と同じ時代を生きた人々 特別展 高松市歴史資料館/編 高松市歴史資料館 2008.6   ※p.14,15 宮内フサ の項に 「鯛持えびす」の写真あり。    p.20 宮内フサ年譜に次の記述あり。         「昭和34年(1959)鯛持えびすが郵便年賀切手のデザインに採用される」 ・全国郷土玩具展 樋口準一氏寄贈玩具を中心として 特別展 高松市歴史資料館/編 高松市歴史資料館 1997.7    ※p.30「梶川系宮内フサ」、p32-33「宮内人形」の項あり。 ・全国郷土玩具ガイド 4 四国・九州 畑野栄三/著 婦人界出版社 1993.6    ※p.14「鯛えびす」あり。 ・宮内フサ 追悼号 ふりつち 佐々木正夫/編 讃岐おもちゃの会 1986 ・中・四国おもちゃ風土記 中国新聞社 1977.9    ※p.98-100「奉公さん」「つまみ人形」に「宮内フサ」の名前あり。 ・さぬきの顔 ベルブックス 山田竹系/著 四国毎日出版社 1977.7   ※p.138-143「宮内フサ」 ・四国のおもちゃ 加藤増夫/著 四国新聞社 1977.3    ※p.66-67「宮内媼の栄誉」あり。 ・さぬきの人間もよう 山陽新聞社高松支社/編 山陽新聞社高松支社 1966.6    ※p.106-107「七十余年人形ひと筋 宮内ふさ」 ・(雑誌)RNCエリア情報 128号(1983/10) ※p.35-41「百寿迎えた郷玩作者 宮内フサさん」あり。 参考資料:内藤陽介 [著]. 年賀状の戦後史. 角川書店, 2011. (角川oneテーマ21 ; B-152) http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023153006-00, 9784041100875(目次 第1章 焼け跡から、尋ね人への“謹賀新年”―終戦直後 第2章 「日本の正月」をいかにデザインするか?―GHQ占領期 第3章 カラー切手登場、賞品はテレビ―朝鮮戦争特需後 第4章 郵政労使闘争に巻き込まれる年賀状―五十五年体制の幕開け 第5章 我が町から“大臣切手”で地域振興を―東京オリンピック前後 第6章 干支は一巡し、郵便番号導入―高度経済成長末期 第7章 「インフレ」「年末闘争」という受難―オイルショック期 第8章 プリントゴッコ人気と天皇病臥の自粛の中で―昭和の終わり 終章 “戦後”の終わり、そして平成へ) 参考資料:四国逓信百話. 逓信協会四国郵政局支部, 1972. http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001149490-00, 参考資料:内藤陽介 著. 年賀切手 : 解説・戦後記念切手 別冊. 日本郵趣出版, 2008. http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009987019-00, 9784889637021(※当館所蔵なし。) 参考資料:加藤幸治 著. 郷土玩具の新解釈 : 無意識の"郷愁"はなぜ生まれたか. 社会評論社, 2011. http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023207086-00, 9784784515080 参考資料:金沢の郷土玩具の切手が、いつどのようなものが出たのかを知りたい。(石川県立図書館). http://iss.ndl.go.jp/books/R000000006-I000082968-00, 寄与者:石川県立図書館

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