調査結果は次のとおりです。
『アダム・スミスの経済理論』(星野彰男/著 関東学院大学出版会 2010.10)
p.41「スミスは、資本制社会においては、資本と土地占有があるために、労働生産物の中から利潤と地代が控除されなければならないという。(略)支配労働量には、その商品価格の賃金部分の他に利潤・地代部分の支配労働も含まれるからだ。したがって、そこでは、投入労働量だけではその商品価格を決定できず、その価格の大きさは支配労働量だけで測られる。これが資本制社会においても支配労働価値論が成立しうる根拠だとされた。」とある。
この他、この図書には巻末に索引がついており、別のページでも「支配労働価値論」 について触れている。
(児童書)『自由主義の夜明け:アダム・スミス伝』(水田洋/著 国土社 1990.5)
支配労働量の説明がある。
p.136「スミスによれば、前資本主義社会では、財産の価値は投下労働量に決定され、それに従って交換されていた。投下労働量と支配労働量はひとしかったのである。ところが、資本主義社会では、財貨の価値は、投下労働量だけではきまらなくなり。これに利潤該当部分と地代該当部分とをつけくわえたものとなるから、この合計額がこの商品の市場における支配労働量だというのである。」
『世界大百科事典 30』平凡社 2005
「労働価値説」の項目に支配労働価値説が出てくる。
p.270「その規定が商品を生産するのに投下された労働量によるのか(投下労働価値説)、それとも商品が支配できることのできる労働量によるのか(支配労働価値説)」
参考資料:『アダム・スミスの経済理論』(星野彰男/著 関東学院大学出版会 2010.10)(ページ:41),
参考資料:『自由主義の夜明け:アダム・スミス伝』(水田洋/著 国土社 1990.5)(ページ:136),
参考資料:『世界大百科事典 30』平凡社 2005 (ページ:270),
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