以下の資料をご紹介します。(1) 織物業の形態について
・松村敏「明治期・桐生織物業における織元-賃織関係の一考察」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第95集 2002.3 国立歴史民俗博物館)(請求記号:210/コ/95 資料コード:1018250017)p.209~簡潔にまとめられた記述があります。
・『亀田光三論文集 桐生織物史と産業遺産』亀田貴雄/編 2011.12 亀田幸子・発行 (請求記号:586/カメタ 資料コード:1018478725)論文集です。
・『明治期農村織物業の展開』神立春樹/著 1974.3 東京大学出版会(請求記号:586/K6/1 資料コード:1010211710)p.30「伝統的織物業がたえず問屋制前貸関係をうみ出しつつ依然工場制工業の展開は弱く、伝統的在来機業の手工業的展開型として類型化し得るであろう」といった記述があります。
×『桐生織物史』桐生織物同業組合 昭和10年刊 という本もありますが、あいにく当館では所蔵しておりません。(2) 宗教流派の分布がわかる文献
・菅原征子「桐生新町の仏教事情」(『国立歴史民俗博物館研究報告』第95集)明治三年四月(1870年)宗門人別町から作成した表が掲載されています。
・『宗教制度調査資料』1~9巻 文部省宗教局/編 (内容未確認)
×「桐生新町の仏教事情」の参考文献として挙げられている、『桐生市史別巻』は、目次に、「第一編 神社 」、「第二編 仏寺」「第三編 その他の宗教」とあるので、この巻を見られるのが良いかと思います。あいにく当館では所蔵していません。
回答プロセス:1.自館OPACで「桐生」をキーワードに検索→59件ヒット。2.自館OPACで「明治 織物」をキーワードに検索。3.Googleで「宗教 統計 調査 明治」をキーワードに検索。→小田匡保「日本における仏教諸宗派の分布-仏教地域区分図作成の試み-」(『駒澤地理』No.39 pp37-58 2003)がヒット。
この論文の中に「『宗教制度調査資料』には道府県別・宗派別の信者数に関するデータが含まれており,
それらと寺院数との間で, 分布の傾向がどのように異なるのかも興味をひかれるテーマである。
なお, 利用された指標の空間的単位はほとんどが都道府県である。『宗教制度調査資料』には市別・宗派別のデータもあり(郡部のデータはない), 今後の検討が可能である。」
とあることから、『宗教制度調査資料』が最も有効な資料と考えられるが、内容までは確認していない。
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