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戦前の雑誌 「NIPPON」、「FRONT」 についての資料を探している。(公益財団法人吉田秀雄記念事業財団アド・ミュージアム東京広告図書館)

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質問者は事前調査で   ・両方とも、戦前の日本の雑誌   ・亀倉雄策などデザイン界の重鎮が、編集に携わっていた。 ことを知っていた。当館では「NIPPON」「FRONT」の雑誌そのものは所蔵してないが 、 その雑誌に関する内容が出ている資料は13冊ある。(2009.02月現在) まず「NIPPON」「FRONT」のことを知るために当館の所蔵資料で、広告デザインに関する資料を手当たりしだいに調べた。 その結果 「NIPPON 」とは    ・対外宣伝グラフ誌    ・創刊 : 1934 (昭和9)年10月    ・発行 : 日本工房 (主宰・名取洋之助)       「FRONT」とは    ・対外宣伝グラフ誌      ・創刊 : 1942(昭和17)年02月    ・発行 : 東方社 であることが下記の資料から分かった。 ●請求記号:102-SHI  『語りつぐ 昭和広告証言史』 (渋谷重光 著、宣伝会議 発行、1978) →p.39~44:「戦時宣伝の実態」内に、両誌にふれた文章あり。   p.191~195:“東方社”に在籍し、「FRONT」の編集をしていた、今泉武治のインタビュー。   p.196~199:“日本工房”に在籍し、「NIPPON」の編集に携わっていた、亀倉雄策のインタビュー。   p.215~216:「FRONT」の表紙と中ページ、モノクロ写真8点。 ●請求記号:140-YAM  『戦争と宣伝技術者』 (山名文夫・今泉武治・新井静一郎 編、ダヴィッド社 発行、1978) →p.15~17:各出版社についての説明 ●請求記号:R140.2-NAK  『日本広告表現技術史』(中井幸一 著、玄光社 発行、1991) →p.240~246:NIPPON   p.236、267~277:FRONT   ●請求記号:143-HAR  『原弘 デザインの世紀』 (原弘 著、平凡社 発行、2005) →p.62~75:「1941~45 対外宣伝誌『FRONT』をデザインした東方社時代」と題し、        当時の状況を、原氏自身が語っている。        資料も豊富で、「FRONT」の表紙だけでなく、中ページの写真もカラーであり。 ●請求記号:143-KAS  『肖像のなかの権力:近代日本のグラフィズムを読む』 (柏木博 著、講談社 発行、2000) →p.50~84:「戦争のグラフィズム 対外宣伝雑誌「FRONT」のデザイン」        「FRONT」のデザインに込められた意味などが記されている。 ●請求記号:143.2-ARU  『聞き書きデザイン史』(アールシーヴ社 編、六耀社 発行、2001) →p.27 ●請求記号:143.2-YAM  『体験的デザイン史』 (山名文夫 著、ダヴィッド社 発行、1976) →p.76~81 ●請求L号:148-KAW  『原弘と「僕達の新活版術」』 (川畑直道 著、トランスアート 発行、2002) →p.225~248:「フロントの二面性」という項目があり、制作にまつわる話が載っている。          第1-2合併号の表紙の写真も1点あり。 ●請求記号:R148-MAT  『日本のタイポグラフィックデザイン1925-95:文字は黙っていない』  (松岡正剛・田中一光・浅葉克己 著、トランスアート 発行、1999) →p.68 表紙が、カラーで掲載       「NIPPON」 2点、「FRONT」1点 ●請求記号:166-HAN  『撃ちてし止まん』 (難波功士 著、講談社 発行、1998) →p.65~69:対外プロパガンダと称して「NIPPON」と、「FRONT」両誌についての記述あり。 ●請求記号:322-TAG  『戦争のグラフィズム : 回想の『FRONT』 』 (多川精一著、 平凡社発行 、 1988 )    第二次大戦中、対外宣伝誌『FRONT』はいかに計画され、岡田桑三、原弘、林達夫、太田英茂、     木村伊兵衛など東方社の人々がどのように関わっていったかが初めて明らかされた。    本格的グラフ誌のモンタージュ手法、編集・視覚効果の圧倒的な宣伝力と素晴らしさが、       多数の図版で紹介されている。   ●請求記号:322-TAG  『焼跡のグラフィズム : 「FRONT」から「週刊サンニュース」へ』  (多川精一著、平凡社発行 、 2005  平凡社新書268)      戦時中の対外宣伝誌『FRONT』は、参謀本部の協力の下、東方社で制作された。    東方社が育んだ技術は高く、その雰囲気には自由なものがあった。     敗戦後、「戦争協力」により幹部の誰もが口を噤んでしまったが、著者は東方社の持っていた    技術とデザイン力の高さは、 戦後日本の出版に生かすべきものと考えた。    日本の敗戦と焼跡の日々の模索のなかで、出版のビジュアル化を希求した貴重な記録。     ●請求記号:852-SHI  『名取洋之助と日本工房:1931-45』 (白山眞理・堀宜雄 著、岩波書店 発行、2006) →p.09~46:「NIPPON」創刊[1934.4-37.8]         本書は「名取洋之助と日本工房[1931-45]」展に関連して出版されたものである。         豊富な図版と詳細な年表によって、伝説のグラフィック制作集団の仕事を一望する。 ●当館附属ミュージアムの所蔵広告作品を検索するシステム、「AdDAS」も 参考になると考え  検索したところ、雑誌の表紙の写真「NIPPON」は 28冊、 「FRONT」は 7冊 がヒットした。  ただし、所蔵雑誌は公開不可である。 事前調査事項:・両方とも、戦前の日本の雑誌 ・亀倉雄策などデザイン界の重鎮が、編集に携わっていた。 寄与者:近畿大学 備考:このレファレンス事例は2004年に登録した内容に、いただいたコメント情報や追記・訂正を加え記述を整理し、2009年に更新しました。

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