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イギリスの出版の歴史について調べている。特に、18世紀から19世紀末の一般大衆紙 (雑誌 ex."The Strand Magazine"etc.)の読者層について調べている。 参考になりそうな資料を入手したい。資料は日本語、または英語で書かれたものを希望する。(神奈川大学図書館)

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1.参考資料に挙げた図書を案内。 2.図書「初期ストランド・マガジンの広告」とそれに挙げられていた参考図書を数冊案内。 (詳細は参考資料に記載) 回答プロセス:【調査方針】 まずは基本的な文献探索の方法をサポートし、それ以上のことが必要であれば別途検討。 その前に、こちらも『ストランド・マガジン』がいかなるものなのか概要をつかむ必要がある。 ジャパンナレッジには掲載がなかったのでWikipediaで検索し概要を理解した(備考参照)。 それでは、図書、雑誌あたりから調査を進めていく。 【調査プロセス】 ①まずは単純にOPACで“ストランド・マガジン”と入力して検索すると、辻照彦著『初期スト  ランド・マガジンの広告』が目に付く。  手にとって斜め読みすると、「はじめに」や「序章」の中で、この本をまとめるうえで大きな  影響を受けた資料が幾つか挙げられており、ストランド・マガジンについての解説もある。  また、末尾の参考文献表も充実しているので、これらから芋ずる式に調査していくことが  できそう。 ②Ciniiで検索すると、辻照彦氏の研究論文が複数ヒットする。  ・ストランド・マガジンのインセット広告について, 新潟大学経済学年報 30 pp.143-156  ・<論説>ストランド・マガジンの表紙広告について ,新潟大学経済学年報 29 pp.127-140  ・<論説>ストランド・マガジンの特殊面広告について ,新潟大学経済学年報 26 pp.113-127  ・1895年のストランド・マガジンのある薬用シロップの広告について,新潟大学英文学会誌 28 pp.29-43  ・1891年のストランド・マガジンの広告について , 新潟大学英文学会誌 27 pp.41-54  などなど。 ③Googleで“辻照彦”を検索。  新潟大学研究者総覧がヒット。論文、著書の他に担当授業科目一覧がわかる。  異文化論、英米文芸文化形成論、英米メディア文化論、etc.  つまり、広告と一言にいっても、どのような文脈で捉えるかにより、文化論であったり  メディア論であったりするし、さまざまな切り口での研究が可能だということだろうか。  読者層についても、そうした様々な側面で見ていく必要あるのだろう。 と、いうことで、検索方法や参考資料で挙げた資料などを見ていただくように案内。 参考資料:庄司浅水著『印刷文化史 : 印刷・造本・出版の歴史』印刷学会出版部 , 1957, 参考資料:S.H.スタインバーグ著 高野彰訳『西洋印刷文化史 : グーテンベルクから 500年』  日本図書館協会 , 1985.1, 参考資料:ジョン・フェザー著 箕輪成男訳『イギリス出版史』玉川大学出版部 , 1991, 参考資料:辻照彦著『初期ストランド・マガジンの広告』学術出版会, 2008, 参考資料:出口保夫著『イギリス文芸出版史』研究社出版, 1986, 参考資料:松村昌家[ほか]編『民衆の文化誌』研究社出版, 1996. -- (英国文化の世紀 ; 4), 参考資料:Nineteenth-century media and the construction of identities / edited by Laurel Brake, Bill Bell and David Finkelstein.. Palgrave, 2000., 参考資料:The popular magazine in Britain and the United States, 1880-1960 / David Reed. British Library, 1997., 参考資料:The Story of The Strand By Chris Willis, (http://www.strandmag.com/hist.htm) 参考資料:荒井政治『広告の社会経済史』東洋経済新報社 1994, 参考資料:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』, 参考資料:Strand Mystery magazine(オフィシャル・サイト), (http://www.strandmag.com/) 備考:■『ストランド・マガジン』について フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、 『ストランド・マガジン』(The Strand Magazine)は、かつて英国で出版されていた月刊誌。 ジョージ・ニューンズ(George Newnes、1851年 - 1910年)により、一般大衆向けに創刊。 1891年1月から1950年3月までの60年間発刊した。キャッチフレーズは「6ペンスの値段で、中身 は1シリング分の月刊誌」(A monthly magazine costing six pence but worth a shilling) であった。 コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズシリーズ第3作に当たる短篇『ボヘミアの醜聞』 (A Scandal in Bohemia)が『ストランド・マガジン』の1891年7月号に掲載された。その後、 ドイルは読者の支持を得るようになり、引き続き同誌から発表・連載されていく。最終的には 1927年までの約35年の間に、56作がシリーズとして『ストランド・マガジン』に掲載され、 ドイルとホームズは不動の人気を得ることになる。 ドイルの他にもグラント・アレン (Grant Allen) 、アーサー・モリスン、マージェリー・アリンガム、 E・C・ベントリー、アガサ・クリスティ、イーディス・ネズビット、W・W・ジェイコブズ、 ラドヤード・キップリング、レフ・トルストイ、H・G・ウェルズ、サマセット・モームなど、 19世紀を代表する小説家たちが揃っている他に、ウィンストン・チャーチルも名を連ねている。 ■ストランドマガジン創刊の辞 1891年1月 ストランドマガジンの創刊号を皆様のお手元にお届するにあたり編集者 から敬意を表します。  ストランドマガジンは定期的に毎月上旬にお届けする予定です。  本誌は英国最高の作家による物語と記事、外国の著者の翻訳を載せ、 これに著明な画家の手になる挿し絵を添えます。これまでに見られなかった 特徴として、時々刻々と雑誌文学を紹介します。  月刊誌は沢山あるものの、本誌があれば他は必要が無いと言ってもよいで しょう。いかにも、ストランドマガジンは近々そういう存在を立証する地位 を占めるものと信じられております。  過去の力作の発掘にも力を入れ、寛大な一般社会の好意により健全な文学 に出会えます。  やがてこの新しい企画を大衆が認めるものと憚りながら希望します。  創刊号には様々な欠陥も数々あることは承知しておりますが、鋭意、改善 に努力する所存です。この号を評価下さるなら、広く友人にその価値を伝授 下さるとともに、今後の益々のご支援をお願いします。 参照:日本シャーロック・ホームズ・クラブ    http://www5.ocn.ne.jp/~shworld/index.html

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