上代特殊仮名遣い【ジョウダイトクシュカナヅカイ】 コトバンク
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じょうだい‐とくしゅかなづかい 〔ジヤウダイトクシユかなづかひ〕 【上代特殊仮名遣い】 デジタル大辞泉
奈良時代およびそれ以前の万葉仮名文献において、エキケコソトノヒヘミメヨロ(古事記ではモも)およびその濁音の合計20(あるいは21)の音節の万葉仮名による表記に、2類の使い分けがあること。このうちエはア行・ヤ行の別であるが、エ以外についてはそれぞれの発音に2種の別があるとされ、その書き分けを一般に甲類・乙類と称する。・・・
上代特殊仮名遣い(じょうだいとくしゅかなづかい)
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7、8世紀の日本語文献には、後世にない仮名の使い分けがあり、それは発音の違いに基づくというもの。キケコソトノヒヘミメモヨロおよびその濁音ギゲゴゾドビベの万葉仮名は、それぞれ二つのグループ(橋本進吉の命名により甲類、乙類とよんでいる)に分類でき、グループ間で混用されることがない。たとえば、美、弥などはミ(三)、ミル(見)、カミ(上、髪)などのミを表すのに用い、未、微、尾などはミ(身)、ミル(廻)、カミ(神)などのミを表すのに用いている(前者をミの甲類、後者をミの乙類という)。・・・
参考文献
『文字及び仮名遣の研究』(『橋本進吉博士著作集 第3冊』1949・岩波書店)
『国語音韻の研究』(『橋本進吉博士著作集 第4冊』1959・岩波書店)
大野晋著『上代仮名遣の研究』(1953・岩波書店)
じょうだいとくしゅかなづかい【上代特殊仮名遣】 国史大辞典
[参考文献]
橋本進吉『文字及び仮名遣の研究』、同『国語音韻の研究』、有坂秀世『上代音韻攷』、大野晋『上代仮名遣の研究』、池上禎造「古事記における仮名「毛」「母」に就いて」(『国語国文』二ノ一〇)、馬淵和夫「「古事記」のシ・オ・ホの仮名」(『国語学』三一)、松本克己「古代日本語母音組織考」(『金沢大学法文学部論集』文学篇二二)
じょうだい‐とくしゅかなづかい[ジャウダイトクシュかなづかひ]【上代特殊仮名遣】 日本国語大辞典
国語学大辞典 / 国語学会編 東京 : 東京堂出版 , 1980
p.494
上代特殊仮名遣 上代特殊仮名遣の仮名対照表
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