本興寺の本尊について、次の資料に記載がありました。
1 『横浜郷土小史』大島昇/編 横浜市産業部観光係 1941
p.40 本興寺の由来
「永徳二年日什上人が鎌倉の埋橋に本興寺なる寺を創設した。
後二百二十六年を経て第二十四世日経承認が・・・刑に処せられた。
本興寺の本立坊という者寺への厄を恐れて本尊及び宝物を携えて上飯田に逃れ
一宇を建てた。・・・日蓮真筆曼陀羅一幅その他の宝物が今も残されている。」
2 『神奈川県鎌倉郡中和田村勢要覧』中和田村役場 1917
p.97 「真筆の絵曼陀羅十界の本尊その他の宝物は・・・」とあります。
3 『横浜の文化財』横浜市教育委員会 1992
(1)p.3 「本尊三宝を安ず」
(2)p.102 木造日蓮上人坐像について「当家本尊」とあります。
(3)p.102 木造一塔両尊像について 多宝と釈迦の両如来を配するとあります。
説明書きに、「以上から、本尊は宝永四年に鎌倉仏師出雲大掾によって像立されたことが
分かる」とあります。
(4)p.90 法華宝塔絵曼荼羅 の項には「本尊」等の記載はありません。
4 『大日本寺院総覧 上巻』堀由蔵/編 名著刊行会 1966
p.613 本興寺の項に「本尊に三宝祖師を安置せり」とあります。
上記情報を総合すると、日蓮上人像(僧)、両尊像(仏)、絵曼荼羅(法)の三宝が
本尊であると推察されますが、明確にそう書かれている資料は見つかりませんでした。
本興寺のホームページを見ますと日什上人木座像が本尊のような表現が見られます。
http://www.honkou-ji.com/文化財の紹介/
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