1.『ざくろの色』に出てくるアルメニア民話の内容・背景ということですが、映画に出てくるのはアルメニア民話ではなく、アルメニアの詩人、サヤト・ノヴァについてのようです。
a.『セルゲイ・パラジャーノフ』(パトリック・カザルス/著 国文社 1998.7)
p.236-237に『サヤト=ノヴァ』(『ざくろの色』)の作品の説明があり、「映画の冒頭、書物が開かれると、パラジャーノフの意図が明記されている。「親愛なるみなさん、この作品は十八世紀の偉大なアルメニアの詩人、サヤト=ノヴァの人生を描いたものではありません。映画という手段を使って、その詩作品の想像的世界を表現しようとしただけです。」
詩人サヤト=ノヴァについては
b.『アルメニアを知るための65章』(中島偉晴/編著 明石書店 2009.5)
p.293-294 中島偉晴/著「美的世界を国際的に追及ーサヤト・ノヴァとパラジャーノフ」でアシューグ(吟遊詩人)のサヤト・ノヴァについての説明がされています。
同書p.240には吟遊詩人の活躍について書かれています。
p.305-306にはパラジャーノフの作品について説明があります。
c.『アルメニア人ジェノサイド:民族4000年の歴史と文化』(中島偉晴/著 明石書店 2007.4)
p.139にサヤト・ノヴァの説明があります。bと同じ著者なので内容はbと同じです。
2.アルメニアの鎖国状態について
現在は鎖国していません。
b.『アルメニアを知るための65章』(中島偉晴/編著 明石書店 2009.5)
p.126「国境通過情報」によると「アルメニアへは空路の利用が一般的で、ビザの取得も入国時に容易にできる(中略)政治的な理由からテュルクやアゼルバイジャン、ナヒチェヴァンとの国境は閉ざされているが、グルジア、およびイランとの国境は通過が可能である。アルメニア入国の際は、原則として国境ではビザは発給しないということで、イランではテヘラン、グルジアではトゥビリシのアルメニア大使館でのビザの取得が必要である。」とある。
3.セルゲイ・パラジャーノフ氏について
(図書)
a.『セルゲイ・パラジャーノフ』(パトリック・カザルス/著 国文社 1998.7)
略伝やインタビュー等が収録されています。参考資料が多数紹介されています(フランス語)。フィルム索引、人名索引も付いています。
d.『世界映画大事典』(岩本憲児/監修 日本図書センター 2008.6)
p.678に「パラジャーノフ、セルゲイ」の項目があり、経歴が紹介されています。
e.『七つの夢』(セルゲイ・パラジャーノフ/著 ダゲレオ出版 1995.1)
p.5-17「序 ガリア・アッケルマン」でセルゲイ・パラジャーノフの経歴、作品評が語られています。
f.『ソヴェート映画史:七つの時代』(ネーヤ・ゾールカヤ/著 ロシア映画社 2001.3)
p.408-416「パラジャーノフの最期と西側におけるタルコフスキイ」
パラジャーノフの作品評が書かれいます。
g.『心ときめかす』(四方田犬彦/著 晶文社 1998.1)
p.221-227「パラジャーノフの夢幻的世界」
パラジャーノフの作品評が書かれいます。
(雑誌記事)
パラジャーノフの作品評が書かれいます。
h.「Asahi journal 33(22)」1991.5(朝日新聞社)
p.36-37 鈴木 布美子/著「過剰な美意識と不思議な音楽がつくるパラジャーノフの「魔術的」世界」
i.「外交フォーラム 4(9)」1991.9(都市出版)
p.44-48 沼野 充義/著「民族の亀裂を超える作家たち-パラジャーノフとサヤト=ノヴァの美的ユートピア(エッセイ)」
j.「Marie claire Japon 13(6)」1994.6(中央公論社)
(タイトルコード)20000001086811 (請求記号)P05/131N
p.127-133 鴻 英良/著「ゾーンからの叫び-パラジャーノフが監獄で生みだしたもう一つの芸術(コラージュ)」
k.「Marie claire Japon 10(4)」1991.4(中央公論社)
p.178 蓮実 重彦/著「パラジャーノフ祭開催によせて-パラジャーノフを選ぶか、ゴルバチョフを選ぶか、その苛酷な二者択一にあたって、躊躇なくパラジャーノフを選択しよう」
l.「すばる 11(6)」1989.6(集英社)
(タイトルコード)20000001066434 (請求記号)雑/2312/#
p.311-313 四方田犬彦/著「シネファイル アシク・ケブリ」
m.「中央公論 106(5)」1991/5/1(中央公論社)
(タイトルコード)20000000998331 (請求記号)P05/2N
p.312-313 吉村和明/著 「色彩と音響の陶酔的な氾濫--セルゲイ・パラジャーノフ監督『ざくろの色』」
n.「キネマ旬報 1158号」1995.5(キネマ旬報社)
(タイトルコード)20000001031929 (請求記号)P77/10N
「特別企画 グルジア&アルメニア映画」の中に「ドン・アスカリアン監督インタビュー」(p.72-73)があり、監督がパラジャーノフについて語っています。
o.「Newsweek 2(49)」1987.12(阪急コミュニケーションズ)
(タイトルコード)20000001074307 (請求記号)P05/126N
p.26-27「「百花斉放」の芸術界ペレストロイカは本物か-半世紀に及ぶ社会主義リアリズムの根は深い」
p.「映画学 4」1990.3(映画学研究会)
p.64-84 冨田 美香/著 「セルゲイ・パラジャーノフの〈知的映画〉-『火の馬』」
こちらは府立図書館未所蔵ですが、国立国会図書館で所蔵しています。(請求記号 Z11-2140)
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